小島てつを「人生が見えるから俳句(時々短歌)は面白い」ブログ版

最近、最新の優れた俳句(短歌)を紹介し、俳句(短歌)の幅の広さ、その奥深さを堪能していただけましたらありがたいです。これをきっかけに俳句(短歌)を作る人がふえてくれたら、最高です。

カテゴリ: 俳句 花

赤まんまちぐはぐに生き夫婦かな  小島千架子

筆者は、俳句という文芸は、作者をまったく知らないより、少しぐらい知っていたほうがより深く理解できると思っている。もちろん、知りすぎ、はかえってマイナスになることもある。ここのところが難しい。俳句はもともと座の文芸だから、顔を付き合わせて、それぞれの句を理

母と娘(こ)に生まれあはせし花野かな  正木ゆう子

母がいて、子(娘・私)がいる。どういう巡り合わせで、今、二人が生きているのか?秋の草花が一面に乱れ咲く花野。爽やかな風に吹かれている。ふと、広い世界の中で、私という存在はなぜ、この母の娘として生まれてきたのか? そのことの不思議を思う。親子と簡単にいうが、

薄荷(はっか)咲く子ども以外の事話せ 櫂未知子

薄荷。日本各地の野原に生育し、丈は20〜60センチ。葉は楕円形。8月から10月にかけて葉腋に淡紫色の小さな唇形花をつける。子を持たない身にとって、子どもの話ばかりする人たちの中にいなければならないことは、耐えがたい苦痛である。そんな思いをストレートに詠んだ句。ピ

桃の実のほのぼのと子を生まざりし   きくちつねこ

筆者が俳句結社「蘭」に関わりを持ったのは40年以上も前である。その頃の野澤節子師も、その盟友のきくちつねこさんもまだ若かった。きくちさんは北茨城に住み、若い頃病気をしたため、一生独身を通した。(その点も野澤節子師と共通していた)自活のため美容院を営みつつ、地

ゆるやかに老ゆる余地あり七竈(ななかまど)     千田一路

千田さんは、結社は元「風」であったと記憶している。元「風」の方々が今活躍しているのを見ると、層の厚い結社であったことに改めて驚くのである。「ゆるやかに老ゆる余地あり」とはどういうことか。騒がず、しずかに、他人と競うことなく、一人しぜんに老いてゆく覚悟のよ

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