小島てつを「人生が見えるから俳句(時々短歌)は面白い」ブログ版

最近、最新の優れた俳句(短歌)を紹介し、俳句(短歌)の幅の広さ、その奥深さを堪能していただけましたらありがたいです。これをきっかけに俳句(短歌)を作る人がふえてくれたら、最高です。

アーカイブ:2019年10月

若冲(じゃくちゅう)の絵より飛び出し羽抜鶏  河瀬俊彦

伊藤若冲は、近年注目されるようになった江戸時代の画家である。若冲の絵に描かれるニワトリが、羽抜けだったというふうに言いたいのではないと思う。むしろ若冲の絵の鶏は、豪華絢爛でふくよかな姿が描かれている。その鶏が絵から飛び出していつしか羽抜けの鶏になってしま

わらんべにぢいじ手ほどき踊り出す    船越淑子

この句、徳島で発行する船越さんの主宰誌「青海波」掲載の句である。どこかの祭礼らしいが、地名の記載がなく、遠く離れた場所で鑑賞する者としては、どこと特定することができないのは残念。であるが、この句、「わらんべにぢいじ」などと俗語で表現していてユーモラスだ。

筋トレの後のおしやべりソーダ水 筒井ゆりえ

いまや老若男女、筋トレばやりである。まあ筋トレの場合、良いと思うのは、すべては自身の体に還ってくるということである。買ってモノを増やすわけではない。増やすのは筋肉だけである。汗は出る。体内の水分は絞られる。良いことずくめではないか。でも、待てよ。筋トレの

信号の赤の長さや女郎花 水口諄子

俳句の理解の第一歩は理解できるかどうかだろう。この句、理解できるのである。これが「信号の赤の短さ」と言われたら、正直なところ、理解できない。これは、筆者が日ごろクルマに乗っているから感じることかもしれないとも思う。赤信号には悩まされるのである。「また赤だ

生きて仰ぐ空の高さよ赤蜻蛉 夏目漱石

俳句を読んでいて豊かな思いに浸るのは、こういう句に出会うときかもしれない。あの漱石さんも百年前、五・七・五の俳句を作っていたんだということ。漱石の小説は、新聞連載という条件があってか、長いものが多い。(もちろん、ショートショートもいくらかあるにはあるが、

↑このページのトップヘ