「銀杏」といえば、「黄葉」と来るのが常道だが、作者は「青葉」をもってきた。その意外性。
意外性は、しずくがぽつん💧と落ちてきて「つむじ打つ」たという、あの驚きにも重なる。
この1句、五七五の詰まった言葉のなかに、「驚き」のみが表現されている。
その単純さがよいと思う。

俳誌「伊吹嶺」2020年8月号掲載。