小島てつを「人生が見えるから俳句は面白い」ブログ版

最近、最新の優れた俳句とその作者を紹介し、俳句の幅の広さ、その奥深さを堪能していただけましたらありがたいです。これをきっかけに俳句を作る人がふえてくれたら、最高です。

アーカイブ:2019年12月

船のやうに年逝く人をこぼしつつ     矢島渚男

筆者も還暦を過ぎた。お付き合いいただいた何人かが、年々鬼籍に入られる。むろん年長の方が多い。年長の方とお付き合いすることの多い仕事だったから、なおさらその思いが強いのかもしれない。テレビで活躍していた人たちだってそうだ。いつか見なくなったと思ったら、亡く

昭和などなかつたやうに鰯雲    大木あまり

この句は2010年刊の「星涼」という句集に入っている。今から考えると、10年以上前、つまり平成20年前後の作だ。そのころすでに平成の前の年号「昭和」の記憶というものが実感として薄れてきたのか。鰯雲は、入道雲のようにくっきりとした形はなく、高い空に散らばったとりと

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