小島てつを「人生が見えるから俳句は面白い」ブログ版

最近、最新の優れた俳句とその作者を紹介し、俳句の幅の広さ、その奥深さを堪能していただけましたらありがたいです。これをきっかけに俳句を作る人がふえてくれたら、最高です。

アーカイブ:2019年11月

くれてなお命の限り蝉しぐれ    中曽根康弘

令和元年11月29日、中曽根康弘さんが101歳で逝去されたという報道が日本中を駆けめぐった。筆者は、幸い何度かお会いする機会を得、握手も交わしたことがある。砂防会館に事務所があったころである。掲句、「くれて」は漢字で書けば「暮れて」または「昏れて」だろう。単なる

落葉焚く匂ひこんだてカレーにす    熊谷愛子

紅葉を愛でていたと思ったら、あっという間に落葉の季節に変わってしまう。このころの自然の推移はまことに目まぐるしいのだ。はらはら落ちる落葉も、最初は見た目にもきれいだが、次第に枯れ色がふかまり、紙くずのようになってしまうと、人間の生活の周囲に散らばった落葉

枯野に日戸をあけて鳴く鳩時計     秋元不死男

時々、何年も前に亡くなった俳人の名句を読みたくなる。この句の作者、秋元不死男さんにお会いしたことはないと思う。(もしかすると、角川の賀詞交歓会のようなところでお見かけしたことがあるか?その程度である)そんなご縁だが、私の中では好きな句の多い俳人の一人だ。わ

アップルパイの焼きたての札花鶏(あとり)来る   藤本敏史(FUJIWARA)

名は「としふみ」と読む。愛称「フジモン」。この句もテレビ番組「プレバト」から。花鶏は「あとり」と読む。アトリはスズメ目アトリ科の鳥で、スズメよりやや大きい。頭部と背は黒く、胸と脇は黄褐色、腹は白い。日本には秋から冬にかけて渡来するところから、晩秋の季語に

色変へぬ松や渋沢栄一像    立川志らく

テレビ番組「プレバト」から。落語家の志らくさんの句だ。入船亭扇橋師匠など、前々から、俳句を作る落語家はいた。が、こういう番組から生まれるというのは、珍しいケース。こういう番組で俳句を発表する作者たちは、本当に俳句を作りたいのか、ただ出演したいだけなのかが

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