「未来図」35周年記念号が届いた。そこから主宰作品を1句。
余花、春に遅れて咲く花。特に、おそ咲きの桜をいう。そうか、余花にも華やぎがあるのか。一般的には早咲きを愛でる風潮が主流だが、ゆったりとした時の流れの中で見つけた、いまようやく開きはじめた遅咲きの桜一輪。よくよく見ると、華やかさは、ほかの花たちと少しも変わるところがない。いな、むしろ遅咲きゆえの華やぎがあるではないか、というのが句意。俳人としては中村草田男主宰の「萬緑」での修行時代を経て、やがて一誌「未来図」を起こした。長い時間の流れの中で、「萬緑」は休刊となったが、「未来図」はいまも多くの人が集まって支えてくれている。自身の人生にもなぞらえた句であろうか。
未来図2019.5