あまり見かけることのなくなった飴細工ではあるが、祭礼の夜店などにはなくてはならないものだ。いろいろ捻られ、着色されて完成する。この句でいう紅が染め上げられたのは、工程としては最後の仕上げなのであろう。しかしあざやかに色付けされた飴は、春の始まりにふさわしいもののように見えるのである。
春月2019.5