小島てつを「人生が見えるから俳句(時々短歌)は面白い」ブログ版

最近、最新の優れた俳句(短歌)を紹介し、俳句(短歌)の幅の広さ、その奥深さを堪能していただけましたらありがたいです。これをきっかけに俳句(短歌)を作る人がふえてくれたら、最高です。

俳人・歌人の、特に優れた作品を読むことで、今を生きる読者(または実作者)のみなさんのこころに少しでも癒しの風が吹いてくれたらいいなと念願して、今日も鑑賞を書きます。ご感想なだお寄せいただければうれしいです。

青空へゆく冬蜂の後ろ脚 山西雅子

生きているものの後ろ姿というものには、なんとなく哀愁が漂うものである。後ろ姿を見送る前提には別れがある。今度はいつ会えるかなという淡い期待と、もしかしたらもう会えないかもしれないという諦めの感情とが入り混じり、複雑な思いにさせられる。掲句は、人間ではなく

幼子が「センソウガキタ」とうなだれるウクライナは遠き国にはあらず 松川洋子

ロシアのウクライナ侵攻が始まって1年が過ぎた。この1年、戦を止めるべくいろいろな国のリーダーたちが動いたが、結局はダメだった。このまま行くと、ウクライナ全土をロシアが掌握するか、ウクライナ全土を見捨ててロシアが戦争を停止するかしかない。しかし、ロシアの前大

ウクライナの子の手をにぎるならねどもふきのたうやはらかくつつみぬ 小島ゆかり

ウクライナ侵攻開始から1年がたった。戦場の悲惨さとはまた別に、筆者も、いろいろな光景をテレビカメラ越しに見てきた1年でもあった。隣国に避難していく多くのウクライナ民たち。その道や橋に落ちる爆弾。戦場に残る夫との別れ。散り散りになる家族。親を失って泣き叫ぶ子

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