小島てつを「人生が見えるから俳句(時々短歌)は面白い」ブログ版

最近、最新の優れた俳句(短歌)を紹介し、俳句(短歌)の幅の広さ、その奥深さを堪能していただけましたらありがたいです。これをきっかけに俳句(短歌)を作る人がふえてくれたら、最高です。

俳人・歌人の、特に優れた作品を読むことで、今を生きる読者(または実作者)のみなさんのこころに少しでも癒しの風が吹いてくれたらいいなと念願して、今日も鑑賞を書きます。ご感想なだお寄せいただければうれしいです。

桃の実のほのぼのと子を生まざりし   きくちつねこ

筆者が俳句結社「蘭」に関わりを持ったのは40年以上も前である。🍑その頃の野澤節子師も、その盟友のきくちつねこさんもまだ若かった。🍑きくちさんは北茨城に住み、若い頃病気をしたため、一生独身を通した。(その点も野澤節子師と共通していた)自活のため美容院を営みつつ

水あそびして毎日が主人公 中田尚子

先の山崎ひさをさんの句は、浮袋であったが、この句は、水あそび全般を指している句。水あそびというと、プールなどでの水泳というより、もっと幼い子どもの遊び、例えば、ビニール製の簡易プールに玩具を浮かべ楽しむことや、水鉄砲で水飛ばしをするような感じのものがメイ

浮袋子の息に足す父の息 山崎ひさを

泳げない子どもの手助けとなるのが浮袋だ。ドーナツ形、ビニール製のもので、空気を入れて膨らませる。空気が入っているから、水に沈むことなく、子どもの身体が沈むのを守ってくれる。この句、浮袋に注入する空気が、子の息だけでは足りず、父親がさらに吹き入れることで完

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