小島てつを「人生が見えるから俳句は面白い」ブログ版

最近、最新の優れた俳句とその作者を紹介し、俳句の幅の広さ、その奥深さを堪能していただけましたらありがたいです。これをきっかけに俳句を作る人がふえてくれたら、最高です。

今を生きる俳人の、特に優れた俳句を読むことで、今を生きる読者(または実作者)のみなさんのこころに少しでも癒しの風が吹いてくれたらいいなと念願して、今日も鑑賞を書きます。ご感想なだお寄せいただければうれしいです。

全山にさくら一房ずつそよぎ     花谷 清

関西在住の作者である。この句の吟行地は全山さくらというから、吉野山あたりか。全山さくらという大景と、そこからカメラアイのように、グーッと焦点を絞っていくと見えてくるのが、一房の花なのである。その一房の花は風にそよいでおり、それらがいくつもいくつも重なりあ

花粉飛ぶ島に真つ赤な網干され      上谷昌憲

今年の冬から春は、スギ花粉が相当飛んだと報じられた。街には、マスクをした人たちが溢れていた。この花粉、目に見えないから厄介だ。知らないうちに我が体内に入り、くしゃみを連発させたりする。この句の作者が花粉症かどうかはわからないが、真っ赤な網はまさに花粉の姿

五百羅漢に己を探しうららけし      森岡正作

川越市の喜多院には有名な五百羅漢がある。五百体の羅漢さまが一体ごとに他とは違う動作や表情をされているから、見ていて見飽きない。見飽きないどころか、自分に似た羅漢さまはどなたかななど考えてしまう。それほど羅漢さまの動作や表情は生臭い。沖が川越で同人会を行っ

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