小島てつを「人生が見えるから俳句は面白い」ブログ版

最近、最新の優れた俳句とその作者を紹介し、俳句の幅の広さ、その奥深さを堪能していただけましたらありがたいです。これをきっかけに俳句を作る人がふえてくれたら、最高です。

今を生きる俳人の、特に優れた俳句を読むことで、今を生きる読者(または実作者)のみなさんのこころに少しでも癒しの風が吹いてくれたらいいなと念願して、今日も鑑賞を書きます。ご感想なだお寄せいただければうれしいです。

素直な句である。池でのんびり泳ぐ鴨たち。その鴨の数を数えている作者がいる。作者もまた、ゆったりとした時間を過ごしている。次に雲が現れる。雲は、鴨たちにとっては水に映っていたのであろうし、作者は、まず水に映っている雲に気づき、そしてやがて空へと視線を移していったかもしれない。雲にかたちはないものの、何か意味ありげな雲のかたちから想像の翼を広げていっている作者がいる。

山が笑うとは、それほど過ごしやすくなった春の山をいう。亀鳴くではないが、真面目な意味はない。意味がないところに俳句の味がある。要は、池の飼われている鯉一匹一匹に名前があるということの可笑しさがいいたかったのである。それぐらい鯉が大事にされているとも言えるし、何もそこまでしなくても良いのでは、との思いもあったかもしれない。そんな思いにつながる「山笑ふ」なのである。いには2019.5

立春真近は、人のこころもなんとなく落ち着かない。寒さからの開放感は、梅を開花させるし、節分には豆まきを行ったりする。
この句の作者は、その日ピザを食べようとしたのだろう。温かいピザが運ばれてきた。焼き立てだから、ミミもふんわりしていた。日差しも暖かだったろう。甘い香りのピザを食しながら、こころの緩む季節を実感したのに違いない。
松の花2019.5

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