小島てつを「人生が見えるから俳句は面白い」ブログ版

最近、最新の優れた俳句とその作者を紹介し、俳句の幅の広さ、その奥深さを堪能していただけましたらありがたいです。これをきっかけに俳句を作る人がふえてくれたら、最高です。

今を生きる俳人の、特に優れた俳句を読むことで、今を生きる読者(または実作者)のみなさんのこころに少しでも癒しの風が吹いてくれたらいいなと念願して、今日も鑑賞を書きます。ご感想なだお寄せいただければうれしいです。

若草に腰置き昔ばなしかな     加古宗也

若草は春の草をいう。年が変わり枯れ草から新しい芽が伸びて葉を茂らせていく。そんな若草にすわり、昔ばなしを語り合うのはよいものだ。すわり、と言わず、腰置き、というから、おそらく年配の女性が二人、若草によっこいしょと腰を置いて、楽しそうに語り合っている情景が

天体の動きも止まるほどのどか     高橋将夫

これほどの手放しのどかさを、現代人はどれほど感じる時があるだろうか。関東や東北の人たちは、大震災のあと、なんとなく落ち着かない日々の中にいる。関西人も大震災を経験しているし、ほかの災害にもみまわれている。そういう意味では、日本全体が自然におびやかされ続け

北溟に鯤を眠らす冬の霧      大村敏行

北溟はホクメイと読む。鯤はコンと読む。筆者は、 北溟を北の海と理解している。鯤はクジラのように大きなオオトリのことだと理解してきた。この情景は、中国の古典荘子の冒頭に語られた壮大な世界である。この句の鯤はまだ飛びたつまえ、眠りについている状態。冬の霧につつ

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