小島てつを「人生が見えるから俳句は面白い」ブログ版

最近、最新の優れた俳句とその作者を紹介し、俳句の幅の広さ、その奥深さを堪能していただけましたらありがたいです。これをきっかけに俳句を作る人がふえてくれたら、最高です。

今を生きる俳人の、特に優れた俳句を読むことで、今を生きる読者(または実作者)のみなさんのこころに少しでも癒しの風が吹いてくれたらいいなと念願して、今日も鑑賞を書きます。ご感想なだお寄せいただければうれしいです。

磯の香とちがふ汐の香真砂女の忌     牛飼瑞栄

翔んで埼玉。映画は当たったようだ。それはさておき、海なし県で暮らしていると、磯の香りや汐の香りにはたいへん鈍感である。同じ海の香りではないかと思ってしまう。が、九州の海近くに暮らす作者には、その違いがよくおわかりなのであろう。その違いこそが、この句の生命

人の世に折返しなし青き踏む      西山常好

このようなしみじみとした世界は、俳句にしか詠めない。短歌だと、この後に七七の十四文字が付くから、余韻がなくなるのだ。俳句は、説明がない分、余韻を噛み締めるしかない。人生五十年で五十歳を折返しにしても百歳まで生きられる人は古来希だ。では四十歳?いや三十五歳

的中の矢の弾力も夏はじめ      しなだしん

さらりと詠まれた句である。さらりとはしていても、弾むようなリズムがある。 句材は、鎌倉の流鏑馬か?ビン、と音たてて的に矢は刺さったことであろう。今年の夏は、10連休のゴールデンウィークのうちに訪れた。いちだんと矢も弾み、的も揺れたことであろう。この季節、桜は

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