小島てつを「人生が見えるから俳句は面白い」ブログ版

最近、最新の優れた俳句とその作者を紹介し、俳句の幅の広さ、その奥深さを堪能していただけましたらありがたいです。これをきっかけに俳句を作る人がふえてくれたら、最高です。

今を生きる俳人の、特に優れた俳句を読むことで、今を生きる読者(または実作者)のみなさんのこころに少しでも癒しの風が吹いてくれたらいいなと念願して、今日も鑑賞を書きます。ご感想なだお寄せいただければうれしいです。

正月の雪真清水の中に落つ     廣瀬直人

廣瀬さんは、飯田龍太の一番弟子だった。いや、福田甲子雄さんのほうが一番だという方もいらっしゃるかもしれない。ともかく、このお二人、どちらが右腕で、どちらが左腕。ともにいなくてはならない存在だったことに変わりはない。ともに、先年亡くなられた。残念である。さ

船のやうに年逝く人をこぼしつつ     矢島渚男

筆者も還暦を過ぎた。お付き合いいただいた何人かが、年々鬼籍に入られる。むろん年長の方が多い。年長の方とお付き合いすることの多い仕事だったから、なおさらその思いが強いのかもしれない。テレビで活躍していた人たちだってそうだ。いつか見なくなったと思ったら、亡く

昭和などなかつたやうに鰯雲    大木あまり

この句は2010年刊の「星涼」という句集に入っている。今から考えると、10年以上前、つまり平成20年前後の作だ。そのころすでに平成の前の年号「昭和」の記憶というものが実感として薄れてきたのか。鰯雲は、入道雲のようにくっきりとした形はなく、高い空に散らばったとりと

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