小島てつを「人生が見えるから俳句は面白い」ブログ版

最近、最新の優れた俳句とその作者を紹介し、俳句の幅の広さ、その奥深さを堪能していただけましたらありがたいです。これをきっかけに俳句を作る人がふえてくれたら、最高です。

今を生きる俳人の、特に優れた俳句を読むことで、今を生きる読者(または実作者)のみなさんのこころに少しでも癒しの風が吹いてくれたらいいなと念願して、今日も鑑賞を書きます。ご感想なだお寄せいただければうれしいです。

駅ピアノ置けば弾く人冬のばら    藤島光一

読売新聞「読売俳壇」から。今日(2020.2.17)の読売俳壇の正木ゆう子選で評されている句を取り上げる。「駅ピアノ」とは、いうまでもなく作者か駅員、またはマスコミの造語であろうが、理解できる言葉である。駅の構内にピアノが置かれている。きっとたれでも自由に弾けるのだ

花の冷え人の言葉を包み込む     秋尾 敏

この句、上五「花の冷え」は季語ながら、すべてがこの言葉に収斂していく俳句だ。花の冷え、つまり「花冷え」は、桜が咲いているころ、急に訪れる寒い陽気のことをいう。この句、そのように寒い桜の下で、友人と話をしていたのだろう。花冷えが言葉を包み込むというのだから

乳房に触れ子の手つめたし花の昼   今泉礼奈

今年版の角川俳句年鑑を読んでいたら、この句に出会った。作者は平成6年生まれというから、まだ二十代だ。二十代の感性が詠んだ女性の、母性を感じさせる俳句である。「乳房に触れ」た我が子、その「子の手つめたし」、つまり、冷たい、と感じ驚いた作者。冷たさを温めてあ

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